【苦手克服】1.2歳児の嫌いなものを食べられるようにする保育士の3つの技

人間は3歳頃に味覚が完成すると言われていますが、味覚の発達途中である1.2歳児でも好き嫌いはするものです。

味覚が完成していない段階で嫌いなものは食べなくていいよとは保育者としても言いづらいですよね。

そして、できることなら好き嫌いなく食べられるようになってほしいですよね。

ほとんどの子どもは、味覚が完成する前であれば苦手を克服することができます。

克服できるからとはいえ、子どもに恐怖心を与えて無理やり嫌いなものを食べさせたくはありませんよね。

そこで、子どもに威圧的な態度を取らずに楽しく食べさせられる以下の3つ保育者の援助方法をご紹介していきます。

  • パペットやぬいぐるみを使って
  • ○○パンチ」を使う
  • 写真を撮る

どれも私が保育園でよく使っている方法であり、子どもを叱ることなく援助することができて、1.2歳の子に対してはとても有効だったので参考にしていただきたいと思います。

パペットやぬいぐるみを使って

パペットやぬいぐるみを使う方法です。「食事中におもちゃを出すのは良くない」という方がたまにいらっしゃいますが、保育者がそのおもちゃの主導権をにぎっていれば構いません。

どうしても食べられなかったり、子どもが拒否の訴えから机に顔を突っ伏してしまったりしている場合に子どもの興味を引いて保育者の方に向いてもらう、という時にも使うことができます。

ただパペットやぬいぐるみは水分を吸収してしまうので、ご飯がついて汚れてしまわないように注意して使ってくださいね。

では、パペットやぬいぐるみをどのように使うのか説明していきましょう。

子どもがパペットのお世話をする方法

1つ目の方法は、子どもがパペットと一緒に食べているような状況を作り、子どもがパペットに自分の嫌いなものを食べさせてから自分も食べる方法です。

子どもながらに「誰かのお世話をしたい」という思いは持っているもので、パペットに食べさせることで自分は「お姉さん!」または「お兄さん!」という気持ちが芽生えて自分で嫌いなものを食べられるようになります。

保育園では、子どもが食事の時に誰かのお世話をするということがないので、パペットに食べさせるという行為で子どもは特別な感覚を得ることができます。

また、食べさせてくれた時に大袈裟なくらい「おいし〜!!これとっても美味しい!!○○ちゃんありがとう!○○ちゃんも食べてみて!」と反応してあげてください。

美味しいと何度も言うと、大人でも「そんなにおいしいなら…」と思いますよね。子どもの感じ方は大人以上で、大好きなぬいぐるみが言っているということもあり、だんだん美味しそうに見えてきてスムーズに1口食べてくれます。

パペットにお世話をしてもらう方法

保育者が子どもにパペットでアーンして食べさせてあげる方法です。普段は保育者がスプーンを手に持ち、口に入れてあげていると思います。

この場合は、パペットでスプーンを持ち、口に入れてあげるのです。そうすると、子どもは予想以上に喜んで食べてくれます。

なかには、パペットで食べさせてもらったことがうれしすぎて、嫌いなものが口に入って食べていることを忘れて機嫌よくニコニコして食べる子もいます。

この方法が有効な理由として、自分の好きなぬいぐるみやパペットにお世話をしてもらっていると言う特別感から気分良く食べるということが要因となっています。

食べられたときは、「すごい!お姉ちゃんだね!」とパペットの声で褒めてあげると子どもの自信にもつながりますので、たくさん褒めてあげてください!

○○パンチ」を使う

○○パンチを使う」というのはアンパンチやママパンチと言いながら子どもの口に入れてあげるという方法です。

もともと、私はスプーンやフォークで子どもの口に入れるときはアーンと言ってしまうのですが、アーンの後ろにアンパンマンのパンチをつけたことが始まりです。

それだけのことですが、子どもはとても喜んでくれて、嫌いなものも食べてくれたのでこの方法を今もよくく使っています。

はじめに「アンパ〜ンチ!」と言って何度か食べる手伝いをします。

次に嫌いなものを食べる手伝いをします。おそらく、嫌がって食べてくれません。

そのときに子どもに「何パンチがいい?」と聞くのです。

すると「自分がえらんでいいの!」と嬉しくなって「ママ」や「バイキンマン」などしてほしいものを答えてくれるので、「ママパーンチ!」と言いながら、子どもがしてほしいパンチで食べさせてあげます。

こうすることで子どもは抵抗することなく嫌いなものを食べてくれます。

これは、特別感と子どもの選択ということがポイントなのです。自己決定したことに関して子どもは意欲的に行動してくれることが多くあります。

そこで援助法も子どもに選択してもらうことで、自ら嫌いなものを食べてくれるようになるのです。

写真を撮る

嫌いなものが多い子に対して、少しでも嫌いなものが食べられた時は、口を開けて子どもが自分で食べている写真を撮っておくと効果的です。

撮った写真を印刷して、子どもが嫌いなものがあって食べられなかった時にその写真を見せます。

子どもはその写真を見て以前食べられたことを思いだしたり、食べられている自分が誇らしくなり「また、頑張ろう」という気になって頑張って食べてくれます。

例えば、大人になったあなたでも「痩せたい」と思ったときに、過去にダイエットに成功した時の写真を見るとやる気が出たり、「一度できたのだから今回もできる」という自信につながったりしませんか?

その感情と同じなのです。過去の自分の成功体験が形あるもので残っていると子どもたちも、前向きな気持ちになることができるのです。

また、その写真を見ながら「この○○くんかっこいいね!」などと褒めるとさらに意欲的になって食べてくれます。

去年受け持っていたクラスの1人にトマトとゼリーが苦手な子がいました。はじめは、なかなか食べられなかったのですが、トマトを小さく切ったうちのひとつを口に入れられたときに写真を撮っていました。

次に給食にトマトがでた時に、食べられたときの写真を見せ「頑張る?」と聞くと「うん!」といって、自分で食べてくれました。

このやりとりがあった後にゼリーがおやつででました。まだ、写真を撮っていなかったので「○○君がゼリー食べるとこ写真撮ろ~」というと、トマトのやりとりを覚えているので写真を撮ってもらいたくて頑張って自分で食べてくれたのです!

それから、苦手なものがでたときは私がラミネートした写真を子どもの前に置くと、写真を見ながら頑張って食べてくれるようになりました。

この援助のポイントとしては、他の誰かではない自分の成功写真というところです。

食べられたことがある経験を形あるものに残しておくことで自信につながり、嫌いなものを克服することに繋がるのです。

ですので、子どもが何かを頑張ったときは積極的に写真を撮ってあげてください。その写真が明日やその先の保育に繋がります!

嫌いなものを食べさせる時の注意点

子どもにとって食事は楽しい時間です。私のクラスの子どもたちも、昼ご飯の時間が近づくと「今日のランチ何かな~」とワクワクしています。

大人にとっても食事は楽しい時間であるように、子どもにとっては大人以上に食べることは楽しみな時間なのです。

子どもたちにとって楽しい時間を、保育者の声掛けや援助ひとつで台無しにしてしまうことがあります。

食事の時間は他の活動よりも、できるだけ子どもが食事の時間をいやな時間に位置づけてしまわないよう、声かけや援助の仕方に十分気をつけて子どもと関わっていきたいですね。

嫌いなものを食べさせる時の注意点は以下の2つです。

  • 威圧的な態度で子どもを脅して食べさせない
  • 一人ひとりの頑張りを認める

まず決して威圧的な態度をとってはいけないということです。

何度も言いますが、食事は楽しい時間です。その中で食事のマナーや食べ方、お箸の使い方を学んでいきます。

私の受け持ったクラスにもとてもこわい先生がいました。もちろんこわい存在になる先生はクラスに1人は必要なのですが、こわさで子どもに食べることを強要してはいけないと私は思います。

嫌いなものを食べさせる時にも、このことは忘れずに援助してあげてください。

子どもからみた嫌いなもの感じ方としては、「絶対に食べたくない」「自分はこれを食べられない」「口に入れたくない」という思いが強くあります。味覚が完成していないとはいえ嫌いなものへの感じ方は大人と同じです。

大人からすると、「嫌いなものが口に入っても味わわずにすぐに飲み込んでしまえばいいじゃん」と思ってしまいますが子どもは、飲み込むことすらいやで嫌いなものをずっと噛み続けたり口の中に入れたままにしてしまうのです。

このような思いがあるなかで、「食べないといけない!」「食べないと怒るよ!」などの威圧的な態度を取られ無理やり食べさせられると、もちろん食事の時間は楽しいものではなくなってしまいますよね。

もし自分が、嫌いなものを食事でだされて無理やり口の中に入れられたり、「食べるまで席を立ってはいけない」と強く言われたらどう感じますか?

本当に嫌だと思うでしょうし、そう言ってきた人に恐怖感を抱いてしまうと思います。そして、嫌いなものがでるたびに同じ状況になってしまったら食事の時間が恐怖の時間に代わってしまいますよね。

だから、上記で説明したような楽しく苦手なものを食べるという保育者の働きかけが必要であり、いかに苦手なものへの「食べたくない」という意識をそらすことができるのかが重要になってくるのです。

また、嫌いなものは完食する必要はありません。その子なりの頑張りを認めることが必要です。

子どもにとって、少量であっても嫌いなものは口に入れたくないと強く思っています。子どもに嫌いなものを食べさせるには時間がかかってしまうので、家庭では嫌いなものは食べなくてもいいとされてきたかもしれません。

そのような子が、1口食べられるというのはとても大きな成長であり、子どもの精一杯の頑張りでもあるのです。ですので一人ひとりにあった目標を設定してあげることが大切です。

例えば、今まで1口も食べられなかったのであれば1口食べたら終わりにする。1口前回食べられたのなら今日は2口にするなど、一人ひとりにあった頑張りを認めていくことを私は大切にしています。

そうすることで、「一口だけなら頑張ってみようかな」「全部は無理だけど一口ならできるかも」と子どもは思うことができ食べるということに繋がります。

まとめ

  • パペットを使い、保育者ではないパペットに食事手伝ってもらいながら苦手なものを食べていく
  • 保育者の援助の掛け声を工夫することで子どもがより楽しく苦手なものを食べることができる
  • 自分が苦手なものを食べられたという経験を記録に残しておき、その記録を見ながらまた頑張ろうと食べる

わざわざ、パペットをだしたり写真を撮るのは手間かもしれません。

しかし、保育者は子どもの気持ちを受け止めながらどう楽しく頑張っていけるか、どうやって食べる気にさせるかが鍵となってきます。

こわい口調でこわい顔で言うと子どもはすぐにいうことをききます。それは果たして子どもにとっていいことなのか、恐怖感からできたことは子どもにとって良い成長なのかということを考えていただきたいと思います。

私は、子どもを威圧していうことを聞かせるやり方はしたくないと思っているので上記に書いたような工夫をしながら保育を進めています。

そうすることで、時間はかかりますが子どもが意欲的に食べると言う行為につなげることができるのです。

ぜひ食事の時間は保育者も子どもとの会話を楽しみながら過ごしてあげてください。

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